夜の取引現場にて(真面目太郎編)

【文】:搭杢煉瓦 【他者変身】 深夜の2時頃。 街外れにある廃墟の近くにて二人の高校生くらいの年齢の少年が怪しい取引をしていた。 「おい、持ってきたか?サエコの姿に変身できる例の薬・・・・」 「ああ、あるぜ。お前こそヒロミになれる薬を持ってきたんだろうな?」 「もちろん。持ってきたよ。たまには変身薬を変えて違う子に変身するのも悪くないな」 「・・・・だな」 二人の少年は所持しているドリンク(変身薬)を交換し飲み始めた。 飲み終えると二人の姿は変異し徐々に彼らと同じくらいの年齢の少女の姿に変身した。 すると・・・・ 「ははは。変身完了!!これがサエコの身体か。なかなか良いじゃないか」 「ヒロミこそ巨乳で大人びた身体つきをしてて気持ち良さそうだな、おい」 「これから彼女らの家に行って成り済ましてちょっとばかり悪戯してくるかw」 「おお、いいねw日頃の恨みだw」 「まずはサエコの家ねw」 「おうよw」 少女の姿に変身した二人の少年は彼女らに悪戯をするために彼女らの家に行くことにした。 だが・・・・・そのときだった・・・・・・ 「ちょっと、待ったぁああああぁあああ!!!そうは問屋が卸さないぜ!!!!」 「むっ、誰だ?」 二人は後ろを振り返ると後ろに白シャツに青ズボンの穿いた眼鏡をかけた黒髪で肌が肌 色の青年が現れた。 「なっ・・・・なんだ、お前は?」 「俺の名前は真面目 太郎だ!」 真面目 太郎は真面目そうな表情でポケットから身分証明書をハッキリと相手に見える ように提示し自身の身分を証明させた。おかげでどこの何者なのか・・・・必要以上に 身分を証明することができた。 「俺はこことは違って真面目な世界『真面目なサイト』からやってきた。俺はこの世界 みたいな不真面目な異世界は許せない。存在すら許せない。だからわざわざ変えに来て やったんだぁ!!この世界を真面目で何も事件など起こらない安心安全な世界に変えて 見せる!」 真面目 太郎は真面目そうな表情でそう言った。 名前が真面目なだけに・・・・・ 「なんだかわからないが俺らの邪魔をするならここで始末してやる」 二人の少女(少年)はナイフを手にし真面目 太郎に襲いかかった。 だが真面目 太郎の出鱈目な動きにより二人は動きを読めずにいた。 「なんてやつだ・・・・まったく動きが読めねぇ・・・・・」 「次はこっちの番だ!真面目真剣奥義・・・・」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・!!! 「おいおい。待てよ。俺らはどこからどう見てもか弱い女の子。殴れるはずがn・・・ ・・・ぐはっ!!」 「ぶはぁっ!!」 真面目 太郎は何の躊躇もなく真面目パンチをかました。 それにより二人は気絶しその場に倒れ元の少年の姿に戻った。 「ふっ。正義は勝つ!」 真面目 太郎はそう言い残し彼らの持っている変身薬を奪って時空移動船に乗り彼の住 む真面目な世界へと帰って行った。 (つづく)
※執筆:2012/09/07 ※加筆修正:2013/01/05 ※公開開始日:2013/01/09 ○「おなにっき(((( *ノノ)」トップページへ戻る作品トップページへ戻る
 
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