白装束の女

【文】:搭杢煉瓦 【皮モノ】 10年前。 俺がまだ大学生だった頃の話。 元旦の日の深夜頃。 友達と一緒に初詣に行く途中、人当たりのない路地裏にうっすらと怪しい人影が見えた。 俺と友達は『なんだろう?』と不思議に思いそこに恐る恐る近づき近くの茂みに隠れ様子 を伺った。 そこには白装束を着た20代後半くらいの長髪の女性がおり、そこの道にある大きな石( お墓?)の前で立ち止まった。 それの前には花が一輪刺さってる小瓶が置かれていた。 女は最初は無表情だったのだが徐々に顔つきは変わり不気味で奇怪な表情へと変わって いき悪意のある邪悪なオーラを発していた。 最初は黙っていたのだが口を動かし何かを囁き始めた・・・。 『・・・・○○子、お前をこんな寒いところで殺ってしまって 悪かったな。償いにこれからこの通り俺がお前の皮を着て 成り済まして生きるよ。だからそこで安らかに眠っていてくれ! あははははははははははははははははは!!!!』 女は男性のような野太い声で呟いた。 不気味な怪しい笑みを浮かべながら・・・・・・。 その現場を目撃してしまった俺と俺の友達はなんだかその女が恐ろしくなりこれ以上こ こにいるのは危険だと思いその場から立ち去った・・・・。 それ以降、その白装束を身に付けた女をその場所で目撃することはなかった・・・・。 (了)


※執筆:2012/12/31
※加筆修正:2013/02/15
※公開開始日:2013/02/18(2013年最初に更新する予定だった作品)


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