皮のお下がり

【文】:搭杢煉瓦 【皮モノ、18禁】 三月一日の午後三時ごろのこと。 とある高校の校舎裏にある今は誰にも使われていない古びた倉庫の中にて 緑色のブレザー・赤色のネクタイ・ワイシャツ・灰色のズボンを身に付け ている短髪で背丈の低い少年が、人間が一人入るほどの大きさの棺桶の中 身を開けた。 「はぁ〜、先輩、もうこの学校からいなくなっちゃうんですよね。僕、寂し いですよぉ。」 少年はその棺桶の中身にある何かに向かって溜息を付きながら言った。 「先輩!!僕にお別れの挨拶もなしでいなくなるなんて酷いじゃないですか。 僕、ずっと先輩のことが大好きでずっと見てきたんですよ。それなのにいな くなるなんて・・・。」 少年はその棺桶の中身をずっと見ていた。 その中には一人の少女が眠っていた。 その少女は清楚な雰囲気が漂う艶やかな黒髪をしていた。服装は緑色のブレ ザー・赤色のネクタイ・ブラウス・緑と紺のミニスカートを身に付けていた。 棺桶の近くには少女の荷物と思われる鞄と内履き、それに卒業証書の入った 筒が置いてあった。 「先輩っ!先輩がいなくなってしまうと僕寂しいですっ。だから僕、決めたん です。離れ離れになるくらいなら、いっそのこと先輩と一緒になろうって・・・。」 少年はそう言うと棺桶で眠っている少女のブレザー・ネクタイ・ブラウス・ シャツ・ミニスカートを慎重に脱がした。さらにクリーム色のブラジャー・ ショーツを脱がしてしまい全裸にさせた。 「はぁ〜、先輩の裸だぁ。それに先輩の匂いが染み込んでる制服・・・下着 ・・・。ああっ〜、先輩、大好きですよ。もう少しで僕たち一緒になれるん ですよぉ。はぁ・・・はぁ・・・。」 少年は少女の制服・下着を手にして匂いを嗅ぎ始めた。 「はぁ〜。先輩の物って本当に良い匂いがしますねぇ。僕も先輩の ような良い匂いに身を包まれたいなぁ。はぁ・・・はぁ・・・。」 興奮状態となった少年は自分の制服を脱がし全裸となり少女の下着・ 制服に着替えようとしたのだが・・・・・。 「クシュンッ・・・。ああ、先輩!何かもっと僕に着る物をくださ いよぉ。じゃないと僕、寒くて風邪引いちゃいますよぉ。先輩が今 身に付けている皮、とても暖かそうですね。お下がりとして僕に譲っ てくれませんかねぇ?ぐへぇ〜、ぐひっ、ぐひぃ〜、ぐひいぃ〜〜。」 少年は不気味な笑い声とともに全裸のまま、ある作業に取りかかった。 少年は自分の鞄の中から半透明な粘液の入った缶を取り出した。 見た目は髭剃りに使うローションに良く似ている。 少年はそれを手に取り棺桶で眠っている少女の髪・顔・胸・お腹・背中・ 尻・手足といったように身体全体に塗り付けた。 「先輩、もうすぐですよ。もうすぐで僕のモノになるんですよ。ぐひっ、 ぐひぃ、ぐひぃ〜〜!!」 少年は怪しい笑みを浮かべながら言った。 そうしているうちに少女の身体を覆っている皮が自然と剥がれ始めた。 少年は試しに腕についている皮を手にすると、その皮は服を脱がす かのように見事に取れたので少女の身体のすべてに張り付いている皮 を剥いでしまった。 すると少女は皮が見事にすべて取れてしまい、容姿が理科実験室に置いて ある人体模型みたいになっていた。もはやそれは少女と呼べなくなっていた。 「はぁ・・・はぁ・・・。先輩の皮だぁ。もう少しで一緒になれるんですよ。 ・・・先輩っ。ぐひぃっ、ぐへぇ〜〜、ぐひぃっ〜〜!!!」 少年はまたしても怪しい笑みを浮かべながら少女から剥ぎ取った皮を すべて自分の顔や身体に取り付けた・・・。 それをすべて身に付けた少年は自分の肌と少女の皮が馴染み、剥がれた 後の傷が修復され、自然な艶やかな少女の肌となった。 少年は電気を明るくして近くに置いてある姿見を見るとそこには艶やかな 黒髪をした少女が全裸となって姿見の前に立っていた。 「すっ・・・すごい!これが僕ぅ?」 少女の皮を身に纏った少年は姿見の前でいろいろなポーズをとって みた。すると姿見の向こうの少女も同様の動作をした。 「先輩!僕、とうとう先輩と一緒になりましたよ。これからはどこに 行こうとも離さないですよぉ。」 少年の声もいつの間にか少女のような甲高い声に変わっていた。 と、そのときだった・・・・。 「・・・んっ・・・・うう・・・ここは・・・いったい?」 棺桶で眠っていた少女が目を覚ました。 「あれ、先輩、目覚めるのが早いですね。」 「きゃっ・・・なんで私がそこに・・・・!!」 少女は目の前にいる少女の皮を被った少年の姿を見てしまい驚愕した。 「先輩、驚かないでくださいよぉ。僕ですよぉ、僕ぅ〜。『タケウチ ケイスケ』ですよぉ。」 少年は顔に張り付いている少女の皮を取って素顔を見せた。 だが・・・・。 「えっ、私、知らない。あなた・・・いったい・・・誰?」 「やだなぁ〜。可愛い後輩の顔も忘れちゃったんですかぁ・・・ アケミ先輩。」 「いや、私、本当に知らないっ。あなた、いったい誰なの?」 「あはは。先輩こそ、いったい誰なんですかぁ。そんなに醜い姿 の先輩、僕は知りませんよぉ。」 少年は少女に姿見を見せると・・・・・。 「きゃっ!!なっ・・・なにこれっ・・・?」 少女は皮を剥ぎ取られた自分の醜い姿を見てしまい驚愕した。 「あはは。先輩に張り付いている皮を全部剥ぎ取って僕の身体全体 に取り付けたんですよ。今、僕が手で持ってる顔や身に付けている 手・足・胸・お腹・股間・背中・・・・全て先輩から奪った皮なん ですよぉ。」 「えっ・・・そんなことって・・・。」 少女はいきなり信じ難い事実を突きつけられてしまい困惑していた。 「先輩・・・・今日でお別れですね。先輩の身に付けている皮を 一生大切にしますねぇ。僕からも先輩の卒業を祝ってコレをプレゼ ントしてあげますよぉ。ぐひぃっ、ぐひぃ〜〜、ぐひぃ〜〜〜!!!」 少年は少女の顔の皮を被り再び完全に少女の姿になったのだが股間に 力を入れると・・・・・。 ボゴオォ〜ンッ!!! 少年のグロテスクな肉棒が股間部分に出現した。そしてすぐさま少女の 身体の上体に跨り、女性器があった場所に肉棒を突きつけた。 「きゃっ・・・やっ、やめてっ!!」 「はぁ・・・はぁ・・・先輩、気持ちいいですよぉっ。先輩の穴の 中に僕のオチンポが突き刺さってるぅ!僕我慢できないよぉ。先輩っ、 僕のプレゼントを受け取ってぇっ〜〜、はぁ〜〜、あああっ、ああん っ、はあ〜〜んっ!!」 「やっ、やだっ・・・やめてっ・・・!!ああああっ!!!」 どぴゅっ、どぴゅっ、どぴゅっ〜〜〜!!! 少年は精液をすべて少女の中に出してしまった。 「はぁ・・・はぁ・・・先輩っ!!ごちそうさまですっ!」 「・・・・・・・。」 少女はショックで気絶してしまい再び眠りについてしまった。 「あはは。また眠ってしまいましたか、先輩。」 少年は再び股間部分に力を入れて肉棒を隠した。 そして・・・・。 「ああっ・・・大好きですよっ、先輩っ。先輩が友達と話しているときも 授業を受けているときも食事をしているときも寝ているときも・・・・ ずっと見守ってきたのに、別れの挨拶もしないまま僕の元から離れよう とするからこんなことになったんですよ。だけど先輩は今日からもう僕 だけのモノになりましたよぉ。『知らない人だから』っていう理由でもう 僕から逃げなくてもいいんですよっ。だってほら、先輩と僕はこうして 皮で繋がってるんだから死ぬまで一緒ですよ。・・・アケミ先輩っ!!」 少女の皮を着た少年はその後、少女の身に付けていた女子制服に着替えて 棺桶を閉めて倉庫の奥のほうまで移動させ誰にも見つからないように他の 物の間に工夫して置いた。 「ふぅ〜、終わったぁ。これで完全に先輩は僕のモノになるんですね。 僕にこんな素晴らしい皮のお下がりをくれてありがとうございますっ。 本当に一生大事にしますよぉ。アケミ先輩。ぐふふっ。」 少年は姿見の前で再度自分の少女姿をチェックした。 そして・・・・。 「バイバイ、今までの私の中身ぃ〜!!これからはアナタの後輩くんが私の 中に入って『私』を引き継いでくれるそうだから、ずっとそこで誰にも知ら れずに眠っててね。まぁ〜、仮に誰かに知られても外見がアレだからねぇ。 人体模型だと勘違いされるんじゃないのかな、ここ倉庫だし・・・。おっと、 いけな〜い、これからたくさんの人にお別れしないといけないんだった!」 本物の存在を閉じ込めて本物の少女に成り代わった少年は少女の口調を 真似て言った。 「じゃーね、もう一生会うこともないだろうけど、元気でねっ、ぐふっ、 ぐへっ、ぐひぃっ、ぐひひいぃ〜〜。」 『少女』は下品に笑いながらも可愛い笑顔をつくり、靴を穿き鞄を持ち 倉庫から出て行き二度と戻ってこなかった。 その後、その倉庫は忘れ去られたかのように誰も近づくことはなく取り壊 されずにずっと放置されたままとなってしまいここで起きた惨劇、そして 棺桶の中に閉じ込められている少女の皮の本来の持ち主は永久に発見され ることはなかった・・・・。 (おわり)  
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