不可抗力(第8話)

「よし、これで完璧だ!w」 朝の8時ちょうど。 結奈(孝雄)は学校に行く準備を整えた。 孝雄は結奈の記憶は読めないため、彼女の通う学校は初めてとなるのだが昨日生徒手帳 を見ているときに学校名やその住所はもちろん記されており学校までの略図までもが記 されていた。さらに孝雄はこの地域に長年暮らしておりこの地域の地図には強かった。 それによるとこの学校はここからそんなに遠くない場所にあるということがわかった。 道に迷った時のために念のため昨日の夜に学校までのちゃんとした地図をネットで調べ てプリントアウトしたものも既に鞄の中に入れてある。 または同じ制服を着ているその学校の生徒と思われる人物の後をついていけば勝手に道 案内をしてくれることだろう・・・・。 結奈(孝雄)は学校に行くことができるというかなりの自身があった。 「さてと、そろそろ行こうかな・・・・・と思ったけど忘れるところだったぜ。どうせ ならアレをやろうw」 結奈(孝雄)は冷蔵庫の中から食パンを取り出した。そしてパンを1つ取り出してマー ガリンを塗りトースターで温めた。 それを手に持ち玄関のところまで行き・・・・・ 「いっけな〜〜い、このままだと遅刻だぁ〜。いってきまーす!!」 女の子口調でわざとらしくそう囁いた。 そして玄関の扉を鍵で閉めた後、パンを口に咥え階段を降りて道を全速力で走り出した。 (うへへ、一度はやってみたかったんだよなぁ、コレw) そして途中で曲がり角があるのを発見し少しタイミングを見計らいそこを曲がると・・・・・ 「ぐあっ!」 「あああっ!」 結奈(孝雄)の計画通り誰かにぶつかった。 この時間帯は人通りが多いので誰かにぶつかる可能性が高いと考えていた。男子でも女 子でもとりあえずぶつかるなら誰でも良いと思っていた。もしも誰にもぶつからなかっ たとしてもその場に待機し何度でもぶつかるように仕向けるつもりだった。 そしてぶつかった相手というのはブレザーを着た結奈と同じくらいの年齢の少年・・・ ・・・・男子高校生だったのだ。 少年の容姿に関してはやせ型でオタクっぽく眼鏡を掛けていて顔にはニキビがたくさんあり あまりかっこいいとは呼べなかった。 結奈(孝雄)はすぐに立ちあがったのだが少年は未だに気絶していた。それを見た結奈( 孝雄)はニヤリと笑みを浮かべ良からぬことを思いついた。 (おっ、こいつ、俺とぶつかったショックで気絶したみたいだぞ。ちょうどいい、こい つをからかってやろうw) 結奈(孝雄)は少年の手に触れて強く力を込め念じた。 精神が入れ替わりますようにと・・・・ (第9話へ)


※執筆:2012/11/23
※公開開始日:2012/11/23



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