不可抗力(第13話)

孝雄(結奈)を再び気絶しそのままベッドに寝かされた。 その間に結奈(孝雄)はニタニタと怪しい表情でパソコンの前に座り何か文章を書いて いたり調べたり・・・・作業をしていた。 それから少し時間が経過した頃。 「よし、できたぞ。後はこれを送るだけだな」 そこにはこう記されていた。 『おまえの娘は預かった。娘の命が惜しければ10億円用意しろ・・・・』 ・・・・・というふうな脅迫状だった。 結奈(孝雄)は身だしなみを整えその手紙(脅迫状)を鞄の中に入れ再び外出した。 そして道を歩いていると駅に着いた。 「この手紙を代わりに届けてくれる人いないかなー。おっ、あそこにちょうどいい人材 がいた」 結奈(孝雄)の前方にホームレスのおじさんがいた。 道行く人から物乞いをしていた。ホームレスは彼一人だけしか見ておらず、おそらく日 記帳に書かれていたのは彼のことだと推測した。 結奈(孝雄)はそれを見てニヤリと笑みを浮かべて一旦銀行に行くことにした。 そして結奈の財布からカードを取り暗証番号はそのまま誕生日の日付であり預金をすぐ に下ろすことができた。 「さすが社長令嬢だけあるぜ。これが100万円かw俺はいくら働いてもこんなには貯 まらないっていうのに・・・・・まったく次元が違うよなw」 結奈(孝雄)はそれを持ってもう一度ホームレスのおじさんのところに行った。 「あのー、すいません」 「何か用かい。お嬢さん」 「あなた、ちょっと私の『便利屋』になってくれない?この手紙をこの場所に私の代わ りに届けてくれるだけでいいからさ。そうだ、前払金に10万円支払うよ・・・・。も ちろん終わった後も50万円と私の身体でたくさんお礼をするけどやらない?」 「そんなことならお安いご用だぜ!!必ず届けに行ってくるよ。任せとけ!!」 彼はお金と女の子の色気に負け、結奈(孝雄)の忠実な『便利屋』となり・・・・・ 彼に連絡先として孝雄の携帯の電話番号を渡しさっそく現場へ向かわせた。 「よし、これでオッケーだなw後はアパートに帰って身代金目的で誘拐された哀れな少 女を演じるだけだなw」 と、そのときだった・・・・・・・・ 「結奈ちゃん・・・・?」 後ろを振り向くとあのときのOLがいた。 「ちっ、あのときの女か」 結奈(孝雄)はこの子の知り合いに見つかったと思い条件反射で逃げた。 「あ、待って。結奈ちゃん・・・・」 結奈(孝雄)はとっさに満員電車の中に駆け込んでいき間もなく電車は発車した。 (第14話へ)


※執筆:2012/11/24
※公開開始日:2012/11/24



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