カスタマイザー 第2話「偽物の婦警」


私の身体そっくりに造り変えた偽者の『私』は研究室から去っていった。
外に出るとすっかり夕方になっていた。
『私』は急いで自動車を走らせ深い森を抜けて街へ出た。『私』は街に入る。
とすぐに自動車を近くの駐車場に止めて、しばらく歩くと交番があった。

「あの〜、すいません」
「あら、何かしら?」
『私』は交番の中に入り私の口調を真似て中にいた20代後半くらいの婦警
に何かを尋ねた。
「あのー、○×中学の場所を教えていただけませんか?」
「○×中学なら・・ここをこういって・・・ここを曲がって・・・」
婦警は『私』に親切に教えてくれた。

「ありがとうございます。助かりました」
「そういえば、あなたの着ているセーラー服って○×中学の制服じゃなか
ったかしら?」
「あっ、はい。実は私、これから新しくそこの生徒になるんですけど引っ
越したばかりで道に迷っちゃって・・・・」
「あら、そうだったの。最近、この付近に変質者が多く目撃されているら
しいから暗くならないうちに道に気をつけて帰ってね」

『私』は出鱈目なことを言い、私の通っている学校の場所を尋ねた。

「親切にありがとうございます、婦警さん。あっ、ついで悪いんですけど
途中まで一緒についてきてくれませんか?」
「ええ、大丈夫よ」
『私』と婦警は一緒に歩いた。そして公衆トイレの近くを通ったとき・・・

ビリッ!!

「・・うぐっ!」
『私』は鞄の中に隠し持っていたエアーガンを婦警に向けて気絶させた。
「ぐふふ、婦警さん、この私を親切に道案内してくれてありがとね。最近
、この辺で変質者の目撃情報が多いようだから気をつけないとね♪例え
ば私みたいなね……」
『私』は婦警の身体を少女とは思えない強い力で運び公衆トイレの中に入
り婦警から手錠を奪い彼女の両手を後ろに組ませて手錠を掛けた。さらに
足には鞄から紐を取り出してキツく結び付けた。
婦警は偽者の『私』によって自由を奪われた。

「んぐっ・・・ここは?」
「ふふふ、ようやく気がついたみたいだね、婦警さん。女子中学生に身体
を縛られた気分はどうかな?」
「これは・・・いったい・・・」

「先入観と見た目で判断してくれてありがとね。おかげで騙すことができたよ。
私が実は最近騒がれている変質者なんだよ。婦警さんのデータ、たくさ
ん頂くね」

『私』は婦警に対して服を脱がし全裸にさせ胸を揉んだり、キスをしたり
秘部を撫でたり舌で全身を舐めまわしたりとセクハラ行為をたくさん行った。
そして最後に鞄からデジタルカメラを取り出して婦警の恥ずかしい姿を
撮影した。

「データ収集完了っと・・・・。良いものがたくさんとれたよ、婦警さん」
「ふざけるのもいいかげんにしなさい!!こんなことをして・・・・」
「いいの?この私にそんなこと言っちゃって。私の手元には婦警さんの嫌ら
しい秘密が握られてるんだよ。これが世にばら撒かれたくなければ私の言
うことを聞くしかないね」

「・・・・・」
婦警は沈黙した。
「ぐふふ。そこで静かに待ってなさい。良いもの見せてあげるから」
『私』は念のため婦警の口元に猿轡を噛ませしゃべれないようにした。
そして婦警の身に付けていた制服を手にし、その場を去って行った。


研究室に戻ってきた『私』は中に入ると、拘束され見たくもないものを永遠と 見せられている私のほうを見て馬鹿にしているかのようにクスクスと嘲笑った。 『私』は例の機械に近づき寝台に横たわりレーザーやら特殊な光を浴びた。 すると『私』の顔・身体は徐々に変化し、ついには『私』ではなくなった。 そこには先ほどの婦警の姿があった。 『婦警』は姿見の前に立ち自身の姿を見た。 私のセーラー服を身に付けており年齢的に少し違和感がありコスプレのようにも見えた。 「あら、私ったら。こんな制服似合わないわね。ぐふふ」 そうして私のセーラー服を脱いで先ほど本物の婦警から奪った服を手にし身に付けた。 「やっぱり、これじゃないとね!」 『婦警』はニヤニヤと笑みを浮かべながらその場を去り拘束されている本物の婦警の もとへと向かった。
「むん、むぐぐぐぅん、むぅぅん!!」 婦警がひたすらもがいていた。 と、そのとき・・・・・ 「あらあら、苦しそうね。婦警さん」 婦警は声の主に目をやると驚いた。 「あはははは!良い顔だね。その顔が見たかったんだよ。姿形を作り変えて あんたと同じ姿になった甲斐があったよ。・・・じゃあ、これからパトロールに行 ってくるからそこで待っててね」 「ぐぅん、むむむぐん、むむむ〜〜!!」 『婦警』は本物の婦警を拘束し本物に成り替わりその場を去って行った。

(第3話へ)

        

「目次」ページへ戻る「おなにっき(((( *ノノ)」トップページへ戻る

 

 
inserted by FC2 system