変態女子中学生喫茶(2-4)


そして次の日の朝。
自室にて俊昭はコピーライトを使い琴香の姿に変身した。

「よし・・・・どこからどう見ても今の俺は筒井 琴香だ」

琴香(俊昭)は姿見で自身の現在の姿を確認した。
相変わらずセーラー服を身に付けた可愛らしい少女がそこに映る。

「ああ、それにしても可愛いな。これを見るたびに現実逃避してしまいそうだ」

琴香(俊昭)は適当に鞄を持ち自室を去り外へ出た。
外に出ると同様にセーラー服を身に付けたひとりの少女がニヤニヤと笑みを浮かべなが
ら待ち伏せていた。
智美の姿に変身した敏則がいた。

「もぅ〜、遅いよぉ。琴香ちゃん」

「わりぃ、待たせたな・・・・あ、ごめん、遅くなっちゃったぁ・・・」

俊昭は慣れないながらも女の子のような口調で言い直した。

「さてと、まずはどこに行こうか」

「じゃあ、とりあえず、街をブラブラ歩こうぜ」

「ああ、そうだな」

二人の偽物の少女は仲良く街を歩き始めた。

「なぁ、そういえば本物のこの子たちって今頃何してるんだ?いやぁ、本物とばったり
会ったりしたら気まずいかなぁと思ってさ・・・・」

「まぁ、そうだな。でも俺が今まで道を歩いてて見かけたことはないな。インドア派で
外へはあまり出掛けないんじゃないのか」

「そうかもしれないな。それにこれだけ人が多ければわからないよな」

「・・・・だな」

俊昭は外を出歩くのに最初こそは緊張をしていたのだが、二人で歩いていて安心感を抱
き少女として外を出歩くことに徐々に慣れてきた。
周囲の人も普通に素通りしており注目しておらず本当に自身が少女に見えるという確信を
持つことができた。

琴香(俊昭)はすべてが新鮮に感じられた。

「そうだ。この嬢ちゃんの通ってる学校の近くにでも行こうぜ」

「え・・・・でも本人か知り合いに見つかったりでもしたら・・・・」

「ちょっとくらい近づいても誰とも会わないだろ。まぁ、誰かとばったり会ったら適当
に頷いて話を交わそう」

「不安だなぁ」

「まぁ、大丈夫だ、俺に任せておけばいい」

そうして二人はひたすら歩き続け、彼女らが通う学校の正門についた。

「ここか。意外と新しい学校だな」

「そういえば、旧校舎が老朽化したからといって3年くらい前に立て替えたらしいな」

「へぇ〜。だからか」

「俺ら中年も新しい身体に代わりたいよな。ぐへへ」

「そうだな。こんなに可愛らしい姿で街を出歩けるなんて夢のようだ。こうなってしま
うと元に戻るのが苦だな」

「がはは。違げぇーねーや!」

二人は自身の哀れな姿を思い出し苦笑いした。
そうして二人は学校の近くを充分に歩いてまわり早々のうちに去って行った。



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